ヒートショックに注意！
☆ヒートショックとは？
暖かい部屋から寒い脱衣所等への移動など、急激な温度変化により血圧が大きく変動することが原因で失神や心筋梗塞、脳卒中といった病気などを引き起こす健康被害のことです。
特にこの季節は、暖房器具の使用や気象状況等により、ヒートショックが非常に起こりやすくなっています。
☆お風呂はヒートショックの発生場所 No.1
ヒートショックは、11月から2月に最も多く発生し、特に高齢者にリスクが高いことが分かっています。入浴中の事故死者数は年間約5,000人とも言われ、交通事故での死者数より多い年もあります（消費者庁）。その多くが浴室、脱衣所、トイレで発生しています。
- 暖かい部屋から寒い脱衣所
気温差で血管が“ギュッ”と縮みます。 → 血圧が急上昇
- 熱い浴槽に入る
急に血管が開きます。 → 血圧が急低下
この“上下に揺さぶられる血圧変動”が、失神、心筋梗塞、脳卒中などの重大な事故につながります。
☆予防のポイント
- 脱衣所・浴室を暖める（暖房器具や浴室暖房を活用し、部屋との温度差を10℃以内に）
- お風呂の温度は低めに設定（湯温は41℃以下）
- 浴槽に入る前に「かけ湯」（心臓に負担をかけず、身体をゆっくり温められます）
- 入浴前後に水分補給をする
- 飲酒後や眠剤服用後の入浴は避ける
- 長湯は避ける（10分以内）
- 入浴は家族が在宅の時間帯に（もしもの時に気づくことができます）
☆ヒートショックが起きた場合の対処
・湯船の中で発症した場合は、まず栓を抜いて溺れ防止、動けるなら支えて浴槽から出す
・意識がない、反応が鈍い、胸の痛みが強い場合は命の危険があるため、迷わず救急車を呼ぶ
・呼吸や脈がない場合は、胸骨圧迫（心臓マッサージ）を実施する
ヒートショックは「高齢者だけの問題」と思われがちですが、実際は誰にでも起こりうる血圧変動が原因です。
家庭でできる小さな工夫で事故を防ぎましょう。
